理系大学院生の中国・清華大学留学日記

現在東工大修士課程に所属する私が中国理系最高峰の清華大学で修士号を取得するまでの留学生活を気ままに書くブログ。

銃を撃ちストレスを発散する@北京

みなさんこんにちは!
「理系大学院生の中国・清華大学留学日記」筆者です。

 

今回は久しぶりの更新となります。北京で1年以上生活し、とうとう帰国の日がやってまいりました。この一年間の留学生活を振り返って一つの記事にまとめておこうと思いますが、それはまた後日ゆっくり時間をかけて書きたいと思います。最近は、帰国前の最終プレゼンのためにいろいろと実験やら準備を進めていたために単純に時間がありませんでした。予定では9月10日に帰国するつもりだったのですが、まさかの台風の影響でフライトキャンセルをくらい、どうしたものかと黄昏ながら朝の4時ごろにこの記事を書いています。(泣) あー眠い

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ストレスマックスの生活が終了し、暇ができた筆者は日本人の友達と中国人の友達を連れて、北京市外にある「中国北方国际射击场」という施設に遊びに行ってきました。日本ではできない銃のため仕打ちを中国でやってから帰国しようかと思いまして。この施設観光用の簡便な施設ではなく中国兵器第208研究所という武器の研究所が併設されているようなところです。

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敷地内には狙撃場のほかにも本格的な武器の博物館などもあり、旧日本軍やソ連の武器を年代ごとに見ることができます。中二心をくすぐられるいい博物館でした。男の読者さんならわかってくれますよね?笑

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さてさて、肝心の射撃場ですが筆者は初めて訪れたので値段が高いのか安いのかよくわかりませんでした。とりあえず安い1発15元(約250円)の弾を10発分購入して射撃に臨みました。もっと高い値段のものをチョイスすると銃がグレードアップすると同時に衝撃が強いものになるようだったので、安いものを選んで結果的に正解でしたね。

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実は射撃の様子を写真で撮ろうかと思っていたのですが、射撃中の様子を撮影することはルールで禁止されていました。文字で説明するしかないのですが、広い校庭のような場所に的が置いており、その的が前後に動くことで自分から射撃対象までの距離を変えられるようになっていました。またうれしいことに射撃後に的が書かれた紙をプレゼントとしてもらえます。筆者は初体験にもかかわらず、10発中9発命中しました。才能があるかもしれません笑

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中国を訪れた際はぜひ立ち寄ってみてください!

 

再见!

 

 

現代中国SFの金字塔"三体"が日本でもついに発売!

みなさんこんにちは!
「理系大学院生の中国・清華大学留学日記」筆者です。

 

バレンタインデーってみなさんも当然ご存知ですよね?2月14日に開催されるあれです。中国では日本ほどではないもののバレンタインデーの文化が年々浸透してきています。しかしこちらは比較的新しい文化で、実はもともと中国のバレンタインデー(というか恋人の日?)に当たる日は旧暦の七夕なのです。”旧暦”というところがポイント。当然普段は現在の暦をもとに生活を送っているわけですから、注意していないと平気でこのイベントを忘れてしまうわけです。この中国文化を初めて知ったときに、忘れっぽい筆者はこのままでは確実にスルーしてしまうと思い、カレンダーに予定を入れておくことにしました。数か月前のことです。今年はその8月7日がその旧暦の七夕に当たり、無事お互いにプレゼント交換をし、乗り切りました。

 

近況はここまでにして、実は先月日本で中国SF小説である”三体”の第一冊目が出版されました。実は以前書いた記事で簡単に触れたことがあります。

masatsinghua.hatenablog.com

あらためて、まとめてみましょう。”三体”は、中国を代表する作家のひとりである劉慈欣の原作です。この小説とその作者について日本人で知っている人は少ないかもしれません。しかしSFファンである人間ならこの小説の日本語版が発売されるのを心待ちにしていたはずです。早川書房から2019年に刊行される等情報だけで回っていたのですが、とうとう7月に発売されました!この方は実はすごい人で、SFやファンタジー作品に贈られる世界最高の賞であるヒューゴー賞をアジア圏の人間として初めて受賞されています。小説自体も全世界で三部作合計2100万部をほこるモンスタータイトルです。筆者は中国に滞在しているので実物を手にすることはできなかったのですが、Kindle版をAmazonで購入し、先日夏休みを利用して読み終えました。

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簡単に話をまとめてみましょう。(理系以外の人がわかるようにめちゃくちゃかみ砕いてですが...)

 

科学が発展している近未来の地球のとある物理学博士が、通信電波の通信距離を飛躍的に向上されることに成功します。この博士が発明した技術を使い、地球に関する情報を宇宙に発信したところ、遠く離れた文明度の高い地球外生命との通信に成功します。しかしこの地球外生命体が存在する銀河系は太陽が三つある世界で生命維持に厳しい環境であるため、地球よりも高次元な技術を用いてより豊かな地球の侵略を試みるわけです。一方地球ではこの情報を知る人間たちが複数の派閥に分かれて水面下で争いを繰り広げます。はたして地球の運命やいかに...

 

というのが全体的な流れです。とりあえず、筆者にはあらすじを書く才能がないことだけわかりました。タイトルの”三体”は物理の分野で有名な”三体問題”(3つ以上の物体の運動を正確に記述することはできないという物理学の問題)に基づいているということだけでもわかっていただければ幸いです。個人的に筆者が面白いと感じたのはSF小説ながらも現実から離れすぎない点にあると思います。実はこの劉慈欣さんは発電所努めるエンジニアだった方で、きちんとした理系の知識を持ったうえで作品を執筆しています。

筆者がわかる範囲でも

・基礎物理学

素粒子物理学

・宇宙物理学

・マテリアルサイエンス

・コンピューターサイエンス

・自然科学

政治学

などなどさまざまな分野に関係する記述が本文中にたびたび登場し、筆者の知性が感じられるとともに、今読んでいるSFの壮大な世界が現実にも存在するのではないかという錯覚を受けるこの作品はこの夏おすすめの1冊です。皆さんもぜひ読んでみてください!

 

短いですが、今日はここまで!

再见!

 

 

二度目の武漢旅行(?)

みなさんこんにちは!「理系大学院生の中国・清華大学留学日記」筆者です 。

 

清華大学は夏休みに入り、筆者も少しだけ研究室を休んでお出かけすることになりました。行先は湖北省にある武漢です。実は前に一度武漢旅行について記事を書いたことがあります。

masatsinghua.hatenablog.com


今回は二泊三日で超短いスケジュールなのですが、主な目的は旅行というよりも彼女のご両親へのあいさつです。9月上旬に日本へ帰国する予定なので、帰国前最後に一度お食事でもということで。前回武漢に行ったのは春節の時期なのでめちゃくちゃ寒かったのですが、今回は夏。実は武漢は冬は寒さが厳しく、夏は暑さが厳しいということで有名なのだそうです。なので武漢到着前から気候について結構心配していました。(筆者は暑いのちょー苦手)到着して高速鉄道から武漢のちに降り立った瞬間筆者の体が蒸し暑い空気にさらされ一気に不快な状態になりました。気温は北京とさほど変わらない(最高35℃くらい)のですが、湿度がとにかく高い。東京の夏の気候と似ているかもしれませんね。Google mapでみればわかると思いますが武漢は湖と川が多いのでそのことが一つの原因だと思われます。中学生の時に学習した長江とかもあります。

 

北京から約4時間半、高速鉄道に揺られやっとついたと思ったのもつかの間、駅まで迎えに来てくれていた彼女の父親と発対面。以前伺った時はインフルエンザにかかっていたようで会えなかったのです。彼女から父親に関するあれこれをいろいろと聞いていたので、会う前からどんな人なんだろうと戦々恐々としていましたが、思いのほか優しい。”日本人なんかに俺の娘を任せられるか!”とか言われなくてよかったです。そのあと彼女の母親、祖父母、おばさん、いとこ、いとこの彼氏、いとこの弟 etc...と彼女の大体の関係者と顔を合わせました。日本が核家族化している中、こうやって家族親戚が集まって団らんしている様子を見るとなんだかほっこりします。中国も都会と田舎でずいぶん様子が違うのでしょうけども。(ちなみに武漢の中心地は結構都会です。)


前回武漢を訪れた際は、ほとんどの時間を同年代の人たちと過ごしていたのですが、今回は年配の方々とご一緒する機会の方が格段に多かったのです。そこで生じるのは言語の問題。年配の方々の話す中国語は武漢方言が強すぎて、普通の速度で話されると何を話しているのかこれっぽっちもわかりません。ゆっくり話していただけるとわかることが多いのですが。中国語で各地方の言葉を”方言”というのです。日本人がこの字を見ると方言(ほうげん)だと思うのですが、中国語の方言と日本語の方言(ほうげん)は実は少し意味合いが異なるような気がします。日本人は日本の方言を聞いて大体意味を理解することができますよね。青森のド田舎とか沖縄に行かなければですが。一方中国の方言は本当に別の言葉に近い形態をしていることが多々あります。話しているのは同じ中国語のはずなのですが会話が通じないのです。例えば彼女のいとこ(女の子)には彼氏がいるのですが、そのいとこは彼氏の両親が何を話しているか全くわからないといっていました。笑ってお茶を濁すしかないと(笑)そんなこんなで筆者もときどき会話に入りつつ、ほとんどの時間を愛想笑いで乗り切りました。正直疲れた...もう少し彼女と二人でゆっくり過ごしたかったです。

 

少ないながら武漢での観光について2つほど紹介したいと思います。

 

知音号

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こちらは1,2年ほど前にできた武漢でも最新の観光地です。おそらく日本人で訪れたことがある人はかなり少ないはず。インターネット(YAHOO!)で検索してもほとんど情報が出てきませんでした。

この観光地は主に長江のクルーズ船になるのですが、ただのクルーズ船ではありません。船に乗り込むとその中で劇のようなものが展開されていて、それを歩きながら見回るというアトラクションになっています、”船型の劇場”とでもいうのでしょうか?結構新しいコンセプトをもった観光地だと思います。

「知音」というのは日本語で「知己、親友、自分の才能を認める人」という意味です。最初”なぜこのアトラクションにこの名前がついているんだろう?”と疑問に思っていました。結局クルーズ終了後もわからなかったので(笑)彼女に解説をお願いすることに。

中国語には単語のほかに”成语”と呼ばれる四字熟語のようなものが存在しており、各成语ごとにそのもととなる話が付随しています。武漢はその中の”高山流水”という成语に登場するらしく、どうやら”知音”という言葉もその物語の中に登場する言葉のようです。・・・・ぜんぜんすっきりしない!!ネーミングセンスなさすぎでしょと筆者はひそかに思うのでした。

のちにも述べますが、中国人は写真を撮るのがものすごい好きです。道端や観光地でも年関係なくモデルのようなポージングをして、おしゃれな写真を撮ることにかなりの労力を割いています。この知音号は内装が中華民国時代のものを再現しているようで、おしゃれな感じになっています。当然女の子たちはそこで写真を撮りたいわけです。そこでこのアトラクションの外では複数のレンタルチャイナ服屋さんがあり、そこで紙のセットアップをしてチャイナ服を着て船に取り込む女の子・お姉さんたちがたくさんいました。チャイナ服って足の部分に大きなスリットが入っているので動きやすく見えますが、着用するのはちょっと恥ずかしいものかと思っていました。しかしみなさん非常に堂々としておられて、”チャイナ服があのような形になったのは中国人の正確にも関係しているのかな”と愚考した次第です。

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漢服体験

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文字通り中国伝統の服を着て写真をとるアクティビティです。筆者たちが利用したのはマンションの一室をオーナーさんが貸し切ってお店にしているこじんまりとしたところだったのですが、意外にしっかりしていました。撮影セットがいくつかあり、服も(女性用)種類が豊富です。お化粧もスタッフがしてくれます。
筆者たちは服を2種類選択肢、一種類につき写真20枚ほどのプランにしましたが、それで2人で300元でした。服貸し出し、化粧スタッフ、カメラマン等々を考慮すると格安なのではないでしょうか。男の筆者も化粧していただいたのですが、あれってめちゃくちゃ大変ですね。黙って座ってるだけで疲れました。毎日化粧を頑張る日本人女性に素直に尊敬の念を抱きました。

 

中国人はモデルのような写真を撮るのがめちゃくちゃ好きなので、おそらくいたるところにこういった撮影所があるのだと思います。皆さんも中国に訪れた際に一度試してみてはいかがでしょうか。笑ってしまうのが300元の料金の中には写真の修正代も含まれています。撮った写真は20枚ほどですが、そのうち気に入った写真5枚を修正ソフトで修正してくれるというのです。地味に楽しみですが。


このような写真を若者言葉で"p图"といいます。"p"は"photoshop","图"は”写真”の意味です。つまりphotoshop(などのソフト)で加工した写真ということです。
日本人の女の子たちは携帯のアプリで写真に”フィルター”をかけますが、それよりももう少し本格的です。中国人の間では”日本は化粧、韓国は整形、中国はp图”などと言われているらしいとかなんとか。

 

がんばれ日本人女性...

 

最後になりますが、今武漢は急速に発展していて高速ビルも立ち並んでいます。

今回のクルーズも夜に行われたのですが、ライトアップされた夜景が非常にきれいでした。夜景は上海が非常に有名ですが、機会があればぜひ武漢の夜景もぜひ見てみてください。

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今日はここまで

再见!  

 

 

 

筆者の中国語学習・能力

みなさんこんにちは!「理系大学院生の中国・清華大学留学日記」筆者です 。

 

この間、中国語学習について触れてほしいとのコメントをいただいたのでこの記事にまとめておこうと思います。筆者自身の中国語学習歴とその勉強方法についてです。

筆者が初めて中国語に触れたのは大学三年生の時です。筆者が高専から東工大編入した年ですが、東工大では学部を卒業するために第二外国語の単位を一年間取得しなければなりませんでした。選択肢としては、中国語、ロシア語、ドイツ語、フランス語(?)の四つの言語があった気がします。(おそらく正確でないです。)
考え方として、勉強しておくと今後役に立ちそうな言語を選ぶからくたんを選ぶかでしたが、大学に入りたてで無駄に意識の高かった筆者は、今後役に立つであろう中国語を選択しました。大学三年生の時に1年間中国語を学びました。といってもやはり教科書も薄っぺらいし、なにより単位を取るための学習になってしまいました。反省です。
学んだ単語も文法もテスト後にほとんど忘れてしまいました。なにせ日常で全く使わないのですから。

その年、筆者は実は今参加している東工大清華大学ダブルディグリープログラムの説明会に参加しました。この時筆者は全く興味がありませんでしたが、知り合いの外国人が筆者を誘ったためにその友人の付き合いでという形での参加でした。特にその説明会で自分の意見が変わったとかはありませんでしたが、とりあえずプログラムの存在を認識した程度です。大学四年生になり紆余曲折を得て(詳しくはコチラ)大学院の院試に合格すると同時にプログラムへの合格も手に入れました。
プログラムに参加すると、中国へ渡航する前までの期間、無料で週1,2回の中国語の語学研修を受けることができます。先生1人に対して学生数5名以下の超優良な研修です。この時ばかりは、第二外国語の授業が役に立ちました。ピンインからやる必要がなくなっていたからです。筆者の中国語はほとんどこの研修を通して身に着けていきました。結果として奨学金の申請もあるために、HSKの4級を渡航前までに取得しました。

今現在はHSK5級をすでに取得していて、日本に帰国後に6級を取得する予定です。

 

というのが筆者中国語学習の歴史です。


続いて勉強方法についてですが、文法については前述した中国語研修で基礎だけ身に着けその後文法書を使っての勉強はほとんどしていません。読んでいる中国語にわからない部分が出てきたらその都度調べるという方法をとっています。問題は”どれだけ語彙を増やすか""リスニング"です。リーディングは正直日本人ならどうにかなります。腐っても漢字ですし。
ところがどっこい、私が調べた限りでは日本にある中国語学習本にはいわゆる良本がほとんどありません。英語学習には素晴らしい本があれほどたくさんあるのに...
単語だけ乗っていて例文がなかったり、例文があっても音声がなかったり、単語がABC順に並んでたり...
その中でもなんとか探し出した、むしろこれしかないんじゃないかという単語帳の情報を共有しておきたいと思います。

 

・合格奪取!新HSK単語トレーニングブック シリーズ(画像は1~4級対策用のもの)

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これらの本は素晴らしいです。しかし残念なことにHSK6級用がありません。5級の本の初版が2018年ですから今6級用を作っている最中なんですかね...出版社さん!お願いします!

HSK6級相当の良書はおそらく日本に存在しません。少なくともAmazonで調べる限りは。このブログを読んでいる方で6級レベル相当の単語帳でおすすめのものがあったら是非情弱な筆者に是非教えてほしいです。筆者はこれらの単語帳を何回もやりこんで中国語の能力を伸ばしています。またこの本には例文にも音声がついているためにこれでリスニングの練習を行っています。HSKの過去問ももちろん使用していますよ。問題になれるのは非常に大事ですから。

あとは日常生活の中でとにかく慣れていくしかありませんね。こちらはもうやるしかありません。中国に来ると中国人のみなさんが普通话(≒標準語)なんて話さないと思い知らされます。個人差が大きいのです。以前HSK5級を取得してから渡航された先輩も”はじめのうちは何言ってるのか全然わからねえ”とおっしゃっていました。筆者も中国に来て約約10か月が経過しますが本当に人によって全然何言ってるのかわからない人もいますし、日常会話でも普通につまづきます。それでも何とか生き残ってきました。(笑)
正直もう少し中国語学習に力を入れたかったのですが、一日研究しているとなかなか時間が作り出せませんでしたね。タイムマネジメントも私の今後の大きな課題です。

それにしてもここ数年”世の中何事も無駄なことはない”という言葉の威力を思い知らされるばかりです。研究でもうまくいかなかった実験の知識が別の実験で役に立ったり、中国語学習でも無駄になるかと思われた第二外国語の中国語がまさかの役に立ったり。
子供のころは”そんなわけあるか”と考えていましたが、昔からある言葉には論理性がないように見えても実は正しさが存在するんだなあと感じる今日この頃です。

 

最後に、まったく関係ないですが、中国語ビジネスにはまだまだ参入の余地があり今後の需要を考えると割とねらい目なんじゃないかと思います。

 

今日はここまで

再见!  

 

 

中国のインターネット検索サービス”百度(baidu)”について

みなさんこんにちは!

「理系大学院生の中国・清華大学留学日記」筆者です。

 

最近は自分の専門外ではありますが、中国経済やインターネット産業に興味があり自分で調べ物を本を読んだりしています。(関連記事はこちら)その中で中国企業BATがよく取り上げられています。百度(バイドゥ,Baidu)、阿里巴巴(アリババ,Alibaba)、腾讯(テンセント,Tencent)の三企業の頭文字をとったものです。これらの企業は中国経済の発展の象徴であり、アメリカのGAFAと対をなす存在として各誌で注目されています。

 

今回はその中の百度(バイドゥ,Baidu)の検索サービスについて記事を書きたいと思います。どちらかというと悪い面です。

日本人になじみが深い検索エンジンといえばもちろんGoogle検索ですよね。インターネットで検索することを”ググる”というくらいですから。一方中国では情報規制の影響でGoolgle検索を使用することができません。中国人の間で一般的に使用されているのは百度検索です。この検索サービスを使ったことのある日本人はそれほど多くはないはずです。

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ホームページはこのようになっています。

ではこの百度検索の何が問題なのかということについてまとめていきたいと思います。(もちろん検索エンジンのアップデートなどによって状況が変わることもあるのでそこはあしからず。)

検索エンジンには検索のアルゴリズムが存在しています。アルゴリズムというと多少難しい話になりますが、ここでは検索エンジンが検索結果をどのように出力するか”という定義にすることにします。比較対象としてGoogle検索について考えてみましょう。例えばGoogle検索で"東工大"と検索してみます。その結果が以下の画像です。

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皆さんご想像の通り、東工大の公式ページが検索結果の一番上に出てきます。これはなぜだかわかりますか?筆者もとうぜんGoogle検索エンジンについて詳細はわかりませんが、これは各ページの引用数に基づいて表示する順番を変えているらしいです。つまり、ほかの人のページにより引用されているページの信頼性は高いと検索エンジンが判断しているわけです。じつはこれってもともと研究者たちの論文検索のシステムに使われていた考え方らしいです。(引用数が多い論文=信頼性の高い論文)

これは筆者の個人的な考えですが、このアルゴリズムはおおむね正しく、Google検索エンジンはきちんと信頼性の高いページから表示してくれているように感じます。

 

一方で百度検索エンジンの場合はどうなのでしょうか。

結論から先に言うと”似たようなアルゴリズムは存在しているはずだが、お金を払うことで第三者が意図的に検索結果に影響を与えることができる”ということになります。

つまり純粋に信頼性の高い順にページが表示されるわけではないということです。(中国のネット事情は刻一刻と変化しているのであくまで現時点での情報です。)これが芸能関係のワードや軽い話題ならあまり問題はないのかなと思いますが、例えば病気の名前などの比較的重い話題については話は別です。”その病気について正確性の高い情報をインターネットで手に入れようとしたら、検索結果の上位に病院の宣伝ばかりでてくる”なんてこともあるわけです。しかし近年このことが社会的な問題になったらしく、徐々に改善されてきているとかなんとか。百度Googleに追いつく日はくるのでしょうか。

 

話は少し脱線しますが今現在の中国のネット状況(2019年7月現在)についてです。

基本的に日本で使用できるサービスは中国で利用できません。Hulu、Amazon prime video、NetflixkindleYoutubeなどの娯楽用サービスはもちろん Google ScholarやSciFinderなどの論文検索システムも使用できません。研究を進めるのには超不便な環境ですし、外国人がネットサーフィンするのにはものすごく不便な環境です。

というわけで外国人のほとんど(中国人もですが)がVPNのサービスを利用しています。私ももれなくExpress VPNというVPNサービスを有料で利用しています。しかしこれらのVPNは普段は力を発揮するものの共産党の党大会などが近づいてくるとこのVPNが全く機能しなくなります。東工大生は東工大VPNが存在していて、こちらはほとんどいつでもつながるために問題ないですが、ほかの日本人は大変そうだなと常日頃感じています。

 

最後に...

今までまったく気にしていませんでしたが、最近アクセス数を見たところ以前よりも多くの方にこのブログを見ていただいていることがわかりました。またGoogleで”東工大 清華大学”と検索した際に東工大が公式に発表しているページの次にこのブログが出てくることがわかりました。(このような検索をする人が少数派であることは承知しています)このブログの目的は筆者自身が留学中に何をしその時どんなことを考えていたのか記録することにありました。そのためいわゆる他人の気をひくような書き方をしていませんし、そのような話題も取り扱っていません。事実、筆者は有料のはてなブログproにアップデートする気は一切ありませんし、無料でこつこつ続けられればいいかなと考えていたのです。そのためアクセスする人がいたとしてもはてなグループでブログを書かれている数名の方ぐらいかなと考えていました。そのため最低限の個人情報だけ伏せるだけで、筆者自身を知っている方がみれば筆者だと一発でわかるような形で記事を書いてきました。

しかし前述したように予想よりもはるかに多くの方々に見ていただいてることが分かったために、今後は匿名性を少しあげて記事を書こうかと思います。その過程でブログのタイトルや過去の記事の修正・削除を行う可能性もございますので、その点についてはご了承いただければと思います。

だったらブログにしないで普通の日記にすればいいじゃないかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ブログを書くという行為自体は好きなので、このスタンスを変えるつもりもありません。

というわけで今後とものんびりお付き合いいただけると幸いです。

 

今日はここまで

再见! 

 

 

 

【夏休み2019】引きこもる。そして本を読む

みなさんこんにちは!
「理系大学院生の中国・清華大学留学日記」筆者です

 

私の所属する清華大学は7月中旬から夏休みに入りますが、テスト期間がほとんど終了したために、雰囲気は完全に夏休みです。周りの中国人の学生も旅行に行ったり実家に帰省したりしています。自分は9月上旬に日本へ帰国する予定なので夏休みは日本に帰国しません。授業期間中で忙しいときは毎週プレゼンテーションがあったために平日は朝から晩まで研究、休日はプレゼンの資料作りと中国語学習という風にあまり時間が取れませんでした。しかしすべての授業が終了したために土日に比較的時間のゆとりができました。

というわけでAmazonでいろいろと本を注文し、実家から北京まで送ってもらって、それを読んでいます。筆者は野球、バドミントン、水泳など様々なスポーツを学生時代に経験してきましたが、夏はやっぱり引きこもって読書に限ります。筆者は小さいころはファンタジーやミステリーしか読まなかったのですが、年を重ねていくにつれて雑読家の部類なってきました。最近読んでいる本はざっくりと「中国系」「ストレス系」「就活系」に分かれています。後者二つについては今回は省略し、今回は「中国系」の書籍に絞ってまとめてみようと思います。

 

 

1.貝と羊の中国人

著者の加藤徹さんは東京大学文学部中国語中国文学科を卒業され、その後博士号まで取得された中国語のプロフェッショナルです。中学卒業後早々モノづくりの世界に飛び込んだ筆者とは真逆の人生を歩んでいる方ですね。終章を含めると全八章から構成されており、主に「歴史的」「現代的」のふたつの観点から中国人の特性について分析しています。この本のいいところは中国人をとらえるうえでの切り口の多さです。歴史的な背景から現在の(中国人)の性質をとらえようという試みはほかの書籍でも見られますが、タイトルにもなっているように「漢字」を切り口にしてみたり、日常会話に出てくる中国語のちょっとした「言い回し」だったりを切り口にしているところが非常にユニークです。当たり前ですが、筆者のバックグラウンドが関係しているのでしょうね。

またこの本は何年たっても読むことができるという点でも評価ができます。トレンドをおさえて作成された本ではないからです。では筆者の感じるこの本のダメなところはどこかというと、本文のいたるところに「中国人は~である」といったような表現が見受けられるところです。中国に住んだことのある人ならわかるかもしれませんが、おそらく中国人は世界で一番ばらつきが多いです。それは年代であったり、土地であったりなどから生まれるものですが、とにかく共通の軸なんてものはないように(少なくとも筆者には)見えます。だからこのように中国人をひとまとめにしているような表現を見ると違和感を感じてしまいます。加えて、これは筆者の性格によるものですが、現在の民族の性質を歴史的な観点から考察している書籍はあまり好きではありません。(この書籍に限らずです。)まるでそこにロジックがあるように書いてありますが、いわゆるデータによる理由づけに比べて論理性にかけ、どうしても主観性が強いように見えてしまうのです。どうしても「うさんくさいなあ」と感じてしまいます。

しかし冒頭で述べたように切り口については新しいものが多く、ぜひとも押さえておきたい一冊であると感じました。ただAmazonのレビューほど筆者の受けた印象はよろしくないです。おそらく中国にあまり詳しくない人が読むと中国人を理解した気になれるのでしょうね。

 

2.未来の中国年表ー超高齢大国でこれから起こることー

 

著者の近藤大介さんは講談社で中国を中心とする東アジア関連の取材をご担当されているかたです。タイトルにも「超高齢大国」とあるようにただの中国の未来予想ではなく、高齢化現象に基づいて未来予想を行っているどちらかというと悪い側面から中国を考察した一冊になっています。例えば中学校で社会を習うときに筆者の世代は「一人っ子政策」について学びましたが、今はこの政策は「二人っ子政策」なるものに変わっています。これも高齢化によるものです。なんだか時代の流れを感じました。悪い側面ばかり書かれていて中国に愛着のある筆者からしたらあまり気持ちのよいものではありませんが、現在のデータをきちんと引用し、未来を見通しているこの本は信頼性の高い書籍であると感じました。またこの本について何人かの中国人学生に意見を伺ったところ、現実と一致している部分が多く存在していることもわかりました。

筆者が一番興味深いと感じたのは「貧しい中国人男性とさらに貧しいアフリカ人女性の結婚」に関する話です。今中国では一人っ子政策の影響もあり、人口比が男性側に傾くということが起きています。すると結婚のことを考えたときに必然的に余る男性(=貧しい男性)が出てくるわけです。そういった男性の一部はアフリカ人女性と結婚するらしいです。この傾向は中国がアフリカ市場を開拓していくうえで一つ重要な働きをもつでしょうから、今後もその動向に着目した方がよさそうです。

 

3.China2049ー秘密裏に遂行される「世界覇権100年戦略」ー

著者のマイケル・ピルズベリーさんはもともとCIAにおいて中国の動向を調査する研究者でした。CIAに所属する優秀なメンバーに送られる「エクセプショナルパフォーマンス賞」の受賞歴があるほどCIAの中でも中心的な働きをしていた人物のようです。

もともとこの筆者は親中派の人間であったらしいですが、中国の軍事研究を進めていくうちに中国の脅威に気づき、現在は中国の存在に警報を鳴らす方の立場になられています。

筆者は個人的にスパイ映画とか好きな人なのですが、マイケル・ピルズベリーというひとりのスパイが中国内で何人もの重要人物と接触し、それらの重要人物が今の中国に大きな影響を与えていく流れが非常に好みでした。現在の中国の裏の部分を垣間見ることもできますし、歴史的な背景が現在にどうつながっていくのか把握するのに非常に価値のある一冊に仕上がっています。

 

4.チャイナ・イノベーションーデータを制する者は世界を制するー

 ここ最近読んだ本の中でベストです。多くの日本人にぜひとも読んでいただきたい。

皆さんご存知の通り中国ではいま急速にテクノロジーが発達しています。例えばアリババやテンセントなどの企業は時価総額アメリカのGAFAに匹敵するほどの力をつけてきています。本書では主にこの二つの企業を取り扱っています。ほかにもモビリティの分野(mobikeやdidi)やフィンテックの分野などからもいくつかの企業が顔を出します。この本では日本ではなく中国でどうしてこのような世界を代表する企業が誕生したのか(=なぜイノベーションが起きるのか)ということについてわかりやすく取り扱っています。例えば中国では電子決済が主流になっていて現金をほとんど持ち歩かない(特に若者)といったことはこのブログでも何回か書きました。これはものすごいイノベーションですよね。お金の価値は物質的価値ではなく認識的価値であるわけですが、歴史的にみるとそれが金貨から紙、そして紙からデータへと移ったわけです。

日本でこのようなイノベーションは起こるでしょうか?.......答えはNoです。

筆者は別に日本を批判しているわけではありませんよ。念のために書いておきますが。

今、中国の電子決済を牛耳っているのは先ほど述べたアリババグループAlipayとテンセントのWeChat payです。この二つのグループは別に国営の企業ではありません。これって客観的にみると恐ろしくないですか。見方によってはその国の金融システムが国ではなく第三者機関によって制圧されているという状況です。

現在では国が電子決済の重要性に気づいてきたため、徐々に徐々に電子化の波が来ていますが、中国と同時期に、日本でもしWe Chat payやAlipayのような存在ができていたとしたら、おそらく国はその存在を叩き潰すでしょうね。

じゃあ、なぜ中国ではそれが可能だったのか?という疑問が出てくるわけです。当然。

それに加えて電子決済の重要性は支払いが簡単になるところにあるのではありません。電子化することで国民の消費活動が明確なデータとなり、このデータに価値が生まれるのです。そこら辺のデータサイエンス的な要素にも触れていて勉強になりました。

 

 

 

 

というわけで最近読んだ本についてまとめてみました。こうやってみると意識高そうな本が並んでいますが筆者は普通に漫画とかも読みますので...

 

 

今日はここまで

再见!

 

【意外性もアジアNo.1!?】最近の清華大学事情

 みなさんこんにちは!
「理系大学院生の中国・清華大学留学日記」筆者です

 

いつのまにやら久しぶりの更新になりました。

 

いろいろと話を聞く限り、日本は梅雨入りしたそうですね。一方、北京はもう連日猛暑日が続いております。6月にして、日本では一切使ったことのなかった日傘を使用する日もちょこちょこあります。いつ頃だったか日本のマスコミが「日傘男子」というワードをはやらせようとしていた気がします。その時は鼻で笑っていた筆者がその日傘男子になっているわけですから人生何があるかわからないですね。最近は朝から晩まで研究漬けの毎日を送っていますが、清華大学に関する最近のニュース(最後は違いますが。。。)について記事を書きたいと思います。

 

 

清華大学で古墳が見つかった件

タイトルがすべてです。清華大学は面積が広大だからなのか、建物の作りがもろいからなのかわかりませんが年中工事をしています。今回はそんな工事中に古墳が見つかったとの情報がWeChat(中国版LINE)を盛り上げていました。ミーハーな筆者も彼女と一緒に見学しに行くことに。といっても現場は封鎖されていて、近くの建物の窓から見下ろすことしかできませんが。とりあえず写真だけとってきました。不幸なことに筆者たちが見学に行く前日に雨が降っていたこともあってか、古墳のほとんどにカバーがされていて、はっきりと見ることができませんでした。しかしよく見てみると、確かに人骨なようなものが見えます。

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実は中国でも西安や南京ではこのようなことはあまり珍しくないそうで...

中国の歴史を身近に感じました。

 

清華大学プーチン大統領が博士号をとった件

こちらは4月末に入ってきたニュースで、そのタイトルは「习近平出席清华大学向普京授予名誉博士学位仪式」です。日本語にすると習近平プーチン大統領名誉博士号授与式に出席」って感じです。どうやら今年中露が交流が70周年を迎えるようでこれからの両国の関係に期待を込めているんでしょうか。もちろん清華大学からも学生が数人派遣されていました。中国とアメリカがバチバチしている状態ですからね。”敵の敵は味方プロトコルで中国とこれまたアメリカと仲の悪いロシアが仲良くなることももしかしたらあるかもしれませんね。なかなか想像に難しいというか、想像したくないというか。歴史をきちんと勉強してこなかった自分を恨むばかりです。そういった中露の歴史がわかるおすすめの本があったら教えてほしいですね。

 

清華大学共産党青年団の就活が有利な件

「中国では共産党に所属している方がキャリアに有利である」ということは多くの人がうわさとして知っているかと思います。筆者は中国企業のあれこれを知っているわけではないので、出世などに影響するのかどうか確かなことは言えませんが、学生目線でこの噂について記事を残しておきたいと思います。

筆者は現在清華大学の大学院に所属してるのですが、清華大学でには同学部同学年のWeChatグループが存在しています。時々結構重要なお知らせがこのWeChatグループに流れてきます。日本とはSNSの使い方が微妙に違っていて面白いですよね。日本でも同じようなLINEグループが学生たちによって自主的に作られることもあるケースが多いですが、あくまで非公式なものです。一方清華大学では入学手続きのプロセスの一つにWeChatグループに入ることがあるのです。いわば大学公認です。

そのWeChatグループに先日このような連絡が回ってきました。

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要は ”共産党に所属している先輩方が金融系、国営企業、また留学についても相談に乗ってくれるよ”というメッセージです。普通の学生は卒業後大学の後輩のためにわざわざ説明会なんて開きません。ところが、共産党というくくりに入ると、このように説明会に参加する機会を増やす機会を増やすことができるわけです。これはほんの一例ですが、学生のうちはこのように共産党であることで様々な機会が得ることができるわけです。日本で就活をしたことがある人はわかると思いますが、こういったことは情報戦です。とらえ方にとってはキャリアにとって有利になっているといえるかもしれませんね。

 

清華大学で大学院生がお給料をもらっている件

 日本では4月が年度の始まりになるわけですが、中国では9月がそれに当たります。というわけで、今の時期はちょうど卒業を控えた先輩たちが最後の卒業発表をする時期なのです。みんなで先輩の博士審査を聞きに行った帰りに何人かの中国人学生から”お前は博士課程はどうするんだ?中国に来るのか?”と冗談交じりに聞かれました。筆者は博士課程に進学する予定も根性もないのでそのことを伝えると微妙な表情をされました。というのも筆者の研究室の学生には修士課程の学生がおらず、全員が博士課程の学生なのです。みんな博士課程に進学することにあまり抵抗がなかったようで。このことには世間の博士に対する認識が日本とは異なることなど、様々な要因が絡んでいるのですが、今回はお金の面からこの問題(なぜ中国の学生は博士課程に対する敷居が低いのか)について考えたいと思います。

日本の大学に比べて清華大学が金銭面で優遇されているなと思うことは大きく二つあり、一つは大学院生には学校と研究室の先生から給料がもらえること。もう一つは授業料が安いということです。まず、前者についてですが学校からは月に約3000元(だいたい5万円)ほどです。研究室のお給料はその先生にもよりますが1500元から2000元(だいたい3万円)ほどもらえるケースが多いようです。これはもちろん自分の専門によっても大きく変わります。半年以上清華大学で生活していますが、これだけのお金があれば余裕で生活ができます。むしろ余ります。

これに加えて清華大学の年間の学費は1万元(15万円ほど)だそうです。・・・安っ!

これだけ学費を安くできるの中国にたくさんお金があるから....ではありません。

簡単に言うと、優秀な人間とそうでない人間に差をつけているからです。中国の大学は大きく3つに格が分かれています。一番上の階層には北京大学清華大学などが所属していてこれらの大学には国から莫大な予算が投じられています。一方で一番下の階層の大学には国からの予算の投資はほとんどありません。学生がお金で大卒の学位を買うような構造になっています。ようは選択と集中です。そのため清華大学の学生でアルバイトをしている学生はほとんど見たことがありません。探せばいるのでしょうが少なくとも自分は半年以上清華大学で生活していますがアルバイトをしている学生にあったことがありません。日本は余計にお金がないんだからこのような選択と集中をしっかりしてほしいなーと思った今日この頃でした。一方で筆者の思惑とは逆に、日本の国立大学では授業料を上げ始める大学が出始めました。先頭を切ったのはわれらが東工大です。私が予想していた通り、それから間もなくして同じ国立大の千葉大学も学費を上げることを決めたようです。理由は学生に留学の機会を与えたいとかなんとか....ご立派なことです。

 

今日はここまで

再见!